このたび、2024年3月17日(日)に、滋賀医科大学において文化看護学会第16回学術集会を開催させていただくことになりました。滋賀県では初めての開催です。
本学術集会では、テーマを「比較から見えてくる文化看護」としました。看護を実践する私たちは自分自身をとりまく文化には気づきにくく、それゆえに看護の対象を取り巻く文化や価値をおく文化についても、目に見えにくく捉えにくい側面があります。自分の慣れ親しんだ文化(地域の歴史、生活環境、職業、宗教などのさまざまな文脈)の特徴は、他と比較することによって意識として立ち現れ捉えなおされることがあります。
本学術集会では、基調講演、対談、教育講演の3つの特別プログラムにおいて、看護学のみではなく、哲学・倫理学、日本思想史などをご専門とする講演者をお招きし、様々な観点から文化看護を思索することを試みたいと考えます。さらには、皆様の日頃の研究成果をご発表いただき討論する一般演題発表、研究者・教育者・実践者・学生などがじっくりと対話する交流集会を募集いたします。
過去・現在との比較や他の地域との比較を通し、対話によって、一人ひとりの生活で営まれている文化の多様な側面を捉えなおすことで、私たち自身そして自分以外の人々を取りまいている文化に出会えるような集いとなるよう、精一杯準備してまいります。
会場となる滋賀医科大学の最寄り駅であるJR瀬田駅は、京都駅から20分程度と好アクセスです。滋賀県は近江商人の心得である「三方よし(売り手よし、買い手よし、世間よし)」という文化があり、持続可能な開発目標(SDGs)にも通じる考え方です。
学術集会参加により、滋賀県の文化も感じていただければ幸いです。多くの皆様のご参加を心よりお待ちしております。
文化看護学会第16回学術集会
学術集会長 辻村 真由子
(滋賀医科大学医学部看護学科 教授)